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整理番号 4607   (公開日 2008年08月22日) (カテゴリ 素材機械航空・宇宙
CsI結晶を真空槽の中でポーラス状の形状に蒸着する技術の修得
●内容 この研究室では、BepiColombo国際水星探査計画において水星表層探査機に搭載される紫外線分光観測装置の開発を進めており、現在、この装置の極端紫外光検出器(観測波長55〜150nm)の感度を向上させるため、二次元電子増倍器であるマイクロチャンネルプレート(MCP。図1上)に光電物質(CsI)を蒸着する手法の最適化が重要な開発課題となっている。
MCPは口径10〜20μm、長さ0.5〜1.0mmの鉛ガラスでできた電子増倍管を数百万本束ねて輪切りにした構造(図1上)をしており、一本一本の管が独立した電子増倍管として働き、全体で2次元の像を得ることができる。MCPの入力側と出力側には-1kV程度の電圧を印加し管内部に電場を生成する。各管に入射した光は内壁と衝突することで光電子を放出し、管内で加速され運動エネルギーを得た光電子が反対側の壁に衝突し複数の二次電子を再生成する。この過程を繰り返すことで指数関数的に電子を増倍し、1枚のMCPで約103倍の利得を得る(図1下)。
なお、MCPの光検出効率を向上させる手段として、光電子を放出しやすい物質(CsI)を入射面に蒸着するという手法を用いており、蒸着装置は図2のとおりである。これは抵抗加熱装置内に、CsI蒸気を発生させる機構と真空封じ機構を設置したもので、真空封じ機構は、CsTe付MCPの製造後、抵抗加熱装置を大気圧に戻す前にMCP検出器の周囲を真空に封じきるためのものである。
これまでの開発状況及び計画は次のとおりである。
 MCPを真空封じ機構に設置し、それをさらに抵抗加熱装置内に置く。装置内を真空に引き、ボートにおいたCsIを加熱し蒸気を発生させ、一様に成膜する。
 CsをMCPの内壁に一様に塗布するため、B軸を回しながら蒸着を進める。A軸は蒸着の深さを決める軸であり、蒸着中はA軸は固定する。
 蒸着の終了は、()膜圧計の読みで決める方法、()MCP表面に紫光線をあて、表面から出てくる光電子を電流として計測し、効率が良いところでとめる方法、の2つの方法を模索し、最適な方法を見つけだす。(開発要素)
 た振封じ機構の蓋を閉め、抵抗加熱装置内を大気に戻す。(済)
 EUV較正チェンバーにMCPを移し、チェンバーを真空に引いた後、真空封じ機構の蓋をあける。極端紫外光での効率を測定する。
最終目標はCsIの最適な蒸着方法を見つけ出すこと、特に重要な課題は、真空中でCsIの結晶を突沸させることなく気化させることである。この点について共に取り組んで頂ける企業を探している。
●研究者
教授 吉川 一朗
大学院新領域創成科学研究科 複雑理工学専攻
●画像


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MCP の構造(上):汎用的なMCPの有効径は15〜50mm程度
電子増倍の模式図(下)
(C) 吉川 一朗

製造のパラメータは、A軸で制御する蒸着の深さとCsIの蒸着停止のタイミングを決める必要があり、こららの最適な解を見つけ出す。MCPの内部に一様にCsI結晶が蒸着されるようにB軸を中心に回転させる。
(C) 吉川 一朗
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上記内容は、各研究者へのインタビューをもとに東京大学 産学協創推進本部で骨子をまとめたものです。
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