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整理番号 5893   (公開日 2011年08月10日) (カテゴリ バイオテクノロジー医学・薬学情報・通信
アミノ酸一次配列からのタンパク質3次・4次構造予測法の開発
●内容    タンパク質の機能を詳細に解析したり、機能未知タンパク質の機能を同定するためには、そのタンパク質の立体構造を知ることは不可欠である。また相手となるタンパク質の立体構造をもとにした薬剤設計も技術開発が進んでいる。現在の構造決定法の主流であるX線結晶構造解析あるいはNMR解析によっても構造決定が困難であるタンパク質はいまだ存在し、またアミノ酸配列データの増大は構造データの増大をはるかに上回るため、コンピュータを用いたタンパク質の立体構造予測の必要性は依然として高い。さらに、天然状態において多くのタンパク質は4次構造(ホモ複合体)を形成しており、モノマー同士の接触面に薬剤結合部位をもつものもある。このため、他の分子との相互作用解析や薬剤設計を高精度で行うためには、立体構造(3次構造)に加えて4次構造を予測することが必要になる。
   コンピュータによる立体構造予測では、配列類似の既知構造をテンプレートとする方法が多く用いられているが、部分的あるいは全体的にテンプレートが存在しないタンパク質も多い。このため当研究室では、予測すべきターゲットを10〜20残基程度の領域に分割し、テンプレート情報がある領域ではそれを積極的に利用し、ない領域では局所的な配列類似をもとに既知構造データベースから構造候補を得ることで、テンプレートがあるものからまったくないものまでシームレスに予測できる立体構造予測法を開発した。また4次構造については、アミノ酸配列からチェイン数を予測した上で、テンプレートがある場合はそれを利用してモノマー間の相対配置を決定し、テンプレートがない場合はモノマー間のドッキングシミュレーションを行うことにより予測する。そしてこれらを統合して、アミノ酸配列を入力とし、テンプレートの有無によらず4次構造まで出力することができる全自動サーバENABLEを新たに開発した。
   この予測法は、国際タンパク質立体構造予測コンテストCASPにおいて上位の成績をおさめており、その有効性が確認されている。とくに4次構造予測については2010年に開催されたCASP9で高い評価を受けた。さらに高い精度での3次・4次構造予測を目指し、最初から4次構造を意識して立体構造をモデリングできるように、現在サーバの改良を行っている。タンパク質の立体構造をベースにした機能予測、薬剤設計への応用に関心を有する企業との共同研究を希望する。
●研究者
准教授 中村 周吾
大学院農学生命科学研究科 応用生命工学専攻
教授 清水 謙多郎
大学院農学生命科学研究科 応用生命工学専攻
大学院情報学環 総合分析情報学コース
●画像


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全自動サーバによる4次構造予測の成功例(CASP9のT0542ターゲット)

590残基のダイマー。左が天然構造(PDB ID: 3N05)、右が全自動サーバENABLEによる予測構造。

(C) 中村 周吾
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上記内容は、各研究者へのインタビューをもとに東京大学 産学協創推進本部で骨子をまとめたものです。
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