新着情報 テーマカテゴリ 全カテゴリバイオテクノロジー医学・薬学農林水産・食品環境・エネルギー素材機械情報・通信エレクトロニクス航空・宇宙大気・海洋経済・経営・政策・法律土木・建築社会・文化・教育基礎科学 ごあいさつ ご利用にあたり 検索方法 プライバシーポリシー ご意見・ご質問 実例集 見つからない場合は? DUCRホームページへ トップページ geta_logo
print
印刷時に縮小されてしまう場合などにご利用ください。

整理番号 5982   (公開日 2011年09月02日) (カテゴリ 医学・薬学農林水産・食品
原虫プロテインキナーゼを標的とした原虫薬の開発
●内容 当研究グループでは、マラリア原虫、トキソプラズマ原虫の保持しているプロテインキナーゼ(PK)に注目し、原虫の複雑なライフサイクルの中で原虫PKが果たす役割の解明を行っている(図1)。また、既存のPK阻害薬の中から、原虫の増殖阻害にも効果のある薬剤の探索も行っている。現在まで、カルモジュリン拮抗薬であるW-7がマラリア原虫の赤血球侵入に顕著な阻害効果があることを明らかとした(Kato K et al. Mol Biochem Parasitol. 162:87-95. (2008))。これ以外に、特定のアミノ酸構造を持つPKにしか効果を発揮しない薬剤である1NM-PP1がトキソプラズマ原虫の増殖を阻害し、その薬剤標的が原虫のカルシウム依存性PKであるCDPK1であることを同定した(Sugi T et al. Eukaryot Cell. 9:667-670. (2010 April))。また、CDPK1の機能が阻害されることで、原虫の宿主細胞への侵入、滑走運動が抑制されることが明らかとなった。これらは特にインパクトのある研究成果であり、同じく1NM-PP1とCDPK1との関係を明らかとしたNat Struct Mol Biol. 17:596-601 (2010 May)、Nature. 465:359-62. (2010 May 20)の論文発表に先んずる成果であった。さらに、感染動物を用いた薬剤試験によって1NM-PP1の原虫増殖阻止効果を確認した(Sugi T et al. J Vet Med Sci. 73:1377-1379. (2011))。原虫が保存しているCDPKは植物型の遺伝子であり、宿主であるヒトを含めた動物のゲノムには相同遺伝子が保存されていない。このため、副作用の無い薬剤の標的として好適である。以上のような原虫プロテインキナーゼを標的とした原虫薬の開発に興味をもつ企業等との共同研究を希望する。
●研究者
助教 加藤 健太郎
大学院農学生命科学研究科 獣医学専攻
●画像


クリックで拡大

図1 マラリア原虫のライフサイクルの中で原虫PKが果たす役割
(C) Kato K et al. Parasitol Int. In press. (2012)

図2 トキソプラズマの滑走運動試験
RH/ht-:野生型RH/ai-C1:1NM-PP1非感受性CDPK1を組込んだ原虫(特願2009-286975)
(C) Sugi T et al. Eukaryot Cell. 9:667-70. (2010 April)
mail
上記内容は、各研究者へのインタビューをもとに東京大学 産学協創推進本部で骨子をまとめたものです。
本件に関する共同研究等のお問い合わせは、左のバナーをクリックしてください。スタッフがお問い合わせをお受けいたします。