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●内容 | 食事などで摂取した糖質の約80%が骨格筋に取り込まれ処理される。また、2型糖尿病患者では、骨格筋における血糖処理能力、特に血糖を骨格筋に取り込む能力が著しく低下していることも知られている。したがって、糖尿病の予防・治療のためには、骨格筋の血糖取り込み能力を向上させることが重要となる。この骨格筋の血糖取り込み機能を増強させる治療法や薬剤の研究開発において、L6やC2C12と呼ばれる骨格筋培養細胞が用いられることが多い。しかしながら、これらの細胞は、成熟骨格筋組織とは大きく異なる性質を有しており、培養細胞で得られた知見をそのままヒトの骨格筋組織に当てはめて考えることは難しい。我々は、ヒトの骨格筋組織に近い性質を持つラットおよびマウスの成熟骨格筋組織を無傷で摘出し、試験管内で血糖の取り込み能力を評価する系を確立している。この評価系を用い、PPARδ agonistなど様々な薬剤や食品成分が血糖取り込み機能に及ぼす影響を検討してきており、豊富な経験を有している。医薬開発、機能性食品開発、その他関心のある企業、研究機関との共同研究および提案を歓迎する。 | ||||
●研究者 |
准教授
寺田 新
大学院総合文化研究科 広域科学専攻 |
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