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●内容 | 近年、日本と中国との交流が広がるにつれて、日中両国の政治、文化だけでなく、人々の考え方の違いによって生じる摩擦がクローズアップされてきた。実際に考え方や行動習慣の違いだけで、同じ職場で働きながら、中国人と良好な関係が築けなかったり、せっかくまとまりかけた商談も成立しなくなったりすることも少なからず存在する。もっと深刻なのは、せっかく中国に進出してきた企業が余儀なく撤退せざるを得ない事態に追い込まれたということも耳にする。 一方、言語表現の問題で、定款、契約書、商品・技術説明書、HP内容などにおいて、日本語の外注翻訳では、曖昧さや誤解によるトラブルの発生や、表現の仕方により、商品イメージが損なわれることもしばしば起こっている。 そこで、こうした企業や団体にとっては如何に中国人の考え方や行動習慣を理解し、彼らとコミュニケーションを行うことが大事な問題になってくる。 この研究室では、中国語と日本語の文法構造に関する対照研究を行い、日中間の表現の違いに関する研究や誤用(ことばの間違い)の原因ついての分析や対策を行っている。これまで、多くの当該テーマに関する論文を発表してきた。また、NHKラジオ講座応用編の講師を務めたとともに、『表現する中国語』、『語感を磨く中国語』、『もっとのばせる中国語』などの多くの中国語に関する著書を著している。 このような研究活動に基づき、この研究室では中国人とのコミュニケ―ションの取り方や如何に自己アピールをし、自らの考えを外国語である中国語で表現するかというノウハウを提供すると同時に、翻訳や通訳の質の向上を目指す企業・団体に対し、コンサルテーションを行う用意がある。また、条件が整えば、将来、質の高い翻訳を事業とするベンチャーを立ち上げることもあり得るので、支援する企業・団体を求めている。 |
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●研究者 |
教授
楊 凱栄
大学院総合文化研究科 言語情報科学専攻 |
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