新着情報 テーマカテゴリ 全カテゴリバイオテクノロジー医学・薬学農林水産・食品環境・エネルギー素材機械情報・通信エレクトロニクス航空・宇宙大気・海洋経済・経営・政策・法律土木・建築社会・文化・教育基礎科学 ごあいさつ ご利用にあたり 検索方法 プライバシーポリシー ご意見・ご質問 実例集 見つからない場合は? DUCRホームページへ トップページ geta_logo
print
印刷時に縮小されてしまう場合などにご利用ください。

整理番号 7006   (公開日 2015年08月07日) (カテゴリ 素材エレクトロニクス基礎科学
スピノーダル工学による金属絶縁体転移の制御
●内容  二酸化バナジウムVO2は室温以上の約70℃において低温の絶縁体から高温の金属状態への劇的な相転移を示す。この金属絶縁体転移において、電気抵抗は数桁に及ぶ「飛び」を持ち、光学吸収も大きな変化を示す。特に電気抵抗の変化は急峻であり、その温度勾配を利用したセンサー開発が行われている。この研究室では最近、二酸化チタンとの固溶体、VO2-TiO2系においてスピノーダル分解現象を発見した。高温で得られる固溶体は低温でスピノーダル分解し、V/Ti比の異なる2相に分離して5-50nmの周期をもつ積層構造へと自己組織化する。この変化は完全に可逆的であり、高温でアニールすることにより均一な固溶体に戻る。固溶体試料は半導体的な電気抵抗を示すが、スピノーダル分解した試料では厚さが2nm程度で15%程度のTiを含むVO2層が形成され、そこで電気抵抗に明瞭な飛びをもつ金属絶縁体転移が観測される。このような薄い層において、かつ多くの不純物を含むにもかかわらず明確な金属絶縁体転移が起こるという事実は、その起源として電子相関やバンドフィリングが重要ではなく、局所的なV原子の対形成によって引き起こされることを強く示唆する。さらに転移温度は置換元素の種類によって自由に制御可能である。この例外的に「強い」金属絶縁体転移は応用上、極めて有用であると考える。これを一例として、2つの異なる物性を有する物質をスピノーダル分解によってミクロに組み合わせることにより、新たな材料開発に繋げることができると期待する。本研究に興味ある企業と情報交換や共同研究を歓迎する。
●研究者
教授 廣井 善二
物性研究所 附属物質設計評価施設
●画像


クリックで拡大

図1 VO2-TiO2系におけるスピノーダル分解
(C) 廣井 善二

図2 単結晶試料を用いて測定した電気抵抗率の温度変化。スピノーダル分解した試料のみ、約50℃において金属絶縁体転移が観測される。
(C) 廣井 善二
mail
上記内容は、各研究者へのインタビューをもとに東京大学 産学協創推進本部で骨子をまとめたものです。
本件に関する共同研究等のお問い合わせは、左のバナーをクリックしてください。スタッフがお問い合わせをお受けいたします。