新着情報 テーマカテゴリ 全カテゴリバイオテクノロジー医学・薬学農林水産・食品環境・エネルギー素材機械情報・通信エレクトロニクス航空・宇宙大気・海洋経済・経営・政策・法律土木・建築社会・文化・教育基礎科学 ごあいさつ ご利用にあたり 検索方法 プライバシーポリシー ご意見・ご質問 実例集 見つからない場合は? DUCRホームページへ トップページ geta_logo
print
印刷時に縮小されてしまう場合などにご利用ください。

整理番号 7281   (公開日 2016年11月30日) (カテゴリ 航空・宇宙大気・海洋
地震の4次元可視化
●内容 地震大国日本では、3.11後も、熊本・鳥取・福島地震などM6クラスの活発な地震活動が継続しており、地震にますます注目が集まっています。

地震は地下断層面が滑って起きる現象なので、「面」で理解する必要があります。数十年もの間、ニュースではバッテン(X)1つの本震だけが表示されてきましたが、本来は断層面が立体的にずれ、地上の広い地域に影響を与えています。例えば、3.11では南北約500km、東西約200kmのおよそ10万km2という広範囲全てが震源域とされているにも関わらず、仙台の数十km東方の一点だけが揺れたかのように語られています。また、断層面の地下での「姿勢」も重要です。例えば、断層面が斜めにある場合と鉛直方向にある場合とでは、その直上の地表に与える影響の広がりも異なってきます。

断層面は目視できませんが、このように、地下断層の滑りをより深く理解したいというニーズが長年ありました。例えば、研究分野では、震源データを3次元的に可視化し、指で角度を変えたり拡大・縮小したりして地震を直感的に理解するツールが、マスメディアの分野では、わかりやすい地震の立体表示が求められていました。しかし、大量の震源データを処理するCPU/GPUなどのハードウェアと、3次元可視化を容易に実現するソフトウェアの両方の問題がボトルネックとなり、これまでは高度なプログラミングを必要とする高価な専門ソフトウェアしかありませんでした。

この問題を解決すべく、河合研究室では、特殊な可視化技術を持つ螢薀ぅ屐Ε◆璽后陛豕都港区、代表:庄司真史)との共同研究で、震源データの3次元可視化と可動時間軸の実装により、地下断層面を直感的に把握できる地震の4次元可視化ツール 「shingen」 を開発しました。チップの高度化などのハードウェア進化と、3次元情報処理を可能にするライブラリの登場などのソフトウェアの進化により、高度な3D情報処理を容易に実現できる技術インフラが整ったことも、今回のツール開発を後押ししました。これにより、地震の位置、規模及び発生日時の情報から、視覚的に地震発生の状況のより正確な把握ができると共に、地下の断層面の適切な推定が行えるようになりました。

現在、この技術に興味を持たれたマスメディアと商談及び追加開発を進め、アカデミアの知見を社会に積極的に還元しようとしています。また、教育分野でも、私が担当した、2016年7月4, 5日の教養学部「惑星地球科学実習」で、地球科学の初学者向けに活用し、学生の皆さんから立体思考の素晴らしいレポートがたくさん提出されています。また、正しい地震の知識を伝える、地震に特化した情報ポータルサイトの準備も進めています。

今後も地震の科学的アウトリーチ活動を積極的に進めていきたいと考えています。
●研究者
准教授 河合 研志
大学院理学系研究科 地球惑星科学専攻
●画像


クリックで拡大

難しい操作パネルがないshingenの画面。方向転換や拡大縮小などの空間操作や期間設定などの時間操作はタッチパネルで指で行う、直感的なユーザインタフェース。アプリケーションはクラウド化しており、PC、タブレット、スマホなどからウェブブラウザで利用できるマルチデバイス対応。

(C) 河合研究室、螢薀ぅ屐Ε◆璽后紛ζ姥Φ罐僉璽肇福次

直感的な操作の発想支援・初動分析ツール。例えば、拡大して震源の集合を見ることで、震源のない空隙から、複数の断層の存在や地層の滑りやすさなどを推定し、仮説立てに活用できる。また、関東大震災や東日本大震災含め、気象庁発表の全ての過去アーカイブへのアクセスもある。

(C) 河合研究室、螢薀ぅ屐Ε◆璽后紛ζ姥Φ罐僉璽肇福次
mail
上記内容は、各研究者へのインタビューをもとに東京大学 産学協創推進本部で骨子をまとめたものです。
本件に関する共同研究等のお問い合わせは、左のバナーをクリックしてください。スタッフがお問い合わせをお受けいたします。