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整理番号 7421   (公開日 2018年11月02日) (カテゴリ 経済・経営・政策・法律社会・文化・教育
開かれた移民研究に向けて
●内容  日本でも、外国人をもっと受け入れるべきだという声が高まっている。だが、移民は単なる労働力ではない。逆に、移民が一定数流入すれば社会の安定が脅かされるわけでもない。移民は、送り出し国と受け入れ国の間の格差に促される経済的現象であると同時に、政治の場で論じられる政治的現象であり、さらにはその社会的、文化的なインパクトも無視できない。移民が増えるにつれ、学校教育や地方政府は移民とその子弟の母語をどこまで尊重すべきかという言語にまつわる争点も出てくる。このように移民は多面的な現象であるだけでなく、国により、地域により、彼らの置かれた状況は多様である。アメリカ、フランス、ドイツにおける移民の出身国と移民政策は異なる一方で、これらの国々よりも移民受け入れに消極的だった日本においても、いわゆるオールドカマーとニューカマーは同列に論じられないほか、移民受け入れの経験を積んだ自治体も多数存在するようになっている。
 このように移民という現象が多面的で多様な様相を呈することは、異なるディシプリンの研究者がお互いの強みを認めながら協力する学際的な研究や、特定の現場を持つ地域研究者の間での比較研究が有効であることを意味する。「複数のモデルが対話を通じて有効で頑健な共生のあり方を探る」というイメージである。 移民研究は、学際研究や地域研究の盛んな大学で今後重要性を増していくだろう。筆者はメキシコの先住民問題や経済開発を主に研究してきたが、学際的な移民研究書を編集する作業は楽しかった(図1)。個人的には、入管法改正に伴いペルーやブラジルから流入した日系移民について、言語・文化上の不適応といった負の面ばかりが強調されてきたことに危機感を持っている。現在の勤務先である東京大学の総合文化研究科でも共鳴する仲間は多く、異なる分野と場を結び付けながら発信を続けていきたい。
●研究者
教授 受田 宏之
大学院総合文化研究科 国際社会科学専攻
●画像


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1.長谷部美佳・受田宏之・青山亨編『多文化社会読本―多様なる世界、多様なる日本』(東京外国語大学出版会、2016年)
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上記内容は、各研究者へのインタビューをもとに東京大学 産学協創推進本部で骨子をまとめたものです。
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