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整理番号 7483   (公開日 2018年12月19日) (カテゴリ 情報・通信エレクトロニクス航空・宇宙大気・海洋土木・建築基礎科学
防災システムの革新に向けたポータブル光格子時計の開発
●内容  セシウム原子のマイクロ波遷移を用いる原子時計は、GPS(全地球測位システム)を支える基盤技術であり、現在の1秒の定義にも採用されている。しかしその精度は10のマイナス16乗が限界である。近年開発されたストロンチウム原子の光学遷移を用いる光格子時計の精度は10のマイナス18乗に達し、1cmの高低差に対応する一般相対論的な時間の遅れを検出できるようになった(図1)。このように重力の僅かな変化を計測できる光格子時計を利用してマグマの動きやプレートの変化などを高精度に検出すれば、火山噴火や地震発生のメカニズムに新たな知見が得られ、防災システムが革新される可能性がある。また、超高精度のカーナビによる自動運転システムなどの応用も期待できる。しかしながら、光格子時計の実験装置は大型かつ煩雑であり、複数の観測地点に配置することは現状では困難である。
 我々の研究室は、光格子時計のポータブル化を目指しており、現在は光格子時計の前段階であるストロンチウム原子のレーザー冷却装置の小型化を進めている(図2)。ガラスセル内に生成されたストロンチウム金属膜が残留ガスを吸着するゲッター作用によって、真空ポンプなしで超高真空が得られるので、真空装置の大幅な小型化が可能であることが最近明らかになった。また、近年の青色半導体レーザーの開発によって、レーザー冷却用光源も大幅に簡素化された。最終的には、人工衛星に搭載できるサイズにまで光格子時計をポータブル化することを目指す。相対論的測地学という未開拓な分野を共に切り開く意欲的な企業・団体との共同研究を希望する。
●研究者
准教授 鳥井 寿夫
大学院総合文化研究科 広域科学専攻
●画像


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図1:高さの違いによる時間の進みの違い
 アインシュタインの一般相対性理論によると、高いところにある時計はより速く進む。その割合は、1cmあたり10のマイナス18乗程度であるが、光格子時計を用いれば、この僅かな差を検出できる。
(C) 鳥井研究室

図2:レーザー冷却された数百万個のストロンチウム原子集団
 ストロンチウム原子自身のゲッター作用によって超高真空に保たれたガラスセル内に6方向から青色半導体レーザーの光が照射されている。加熱された金属ストロンチウムの蒸気が原子線として左側から供給されている。
(C) 鳥井研究室
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上記内容は、各研究者へのインタビューをもとに東京大学 産学協創推進本部で骨子をまとめたものです。
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