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整理番号 5653   (公開日 2011年02月09日) (カテゴリ バイオテクノロジー/医学・薬学)
がん関連細胞接着分子 CADM1を分子標的とした、がんの浸潤、転移抑制低分子化合物検索系の医薬品開発への応用
●内容 この研究室で同定した細胞接着分子CADM1は多くのがんでがん抑制遺伝子として作用する。しかし、成人T細胞白血病(ATL)では CADM1の異所性高発現が認められ、本遺伝子産物が白血病の悪性化、臓器浸潤を促進する可能性が示唆されている。この研究室ではさらに、CADM1が罹患頻度の比較的高いある種の高転移性腫瘍においても高発現し、その浸潤、転移、悪性化に関わることを見出した。そこで、CADM1 を分子標的とするがんの浸潤、転移抑制医薬品の開発への応用が期待される。この研究室では、固相化CADM1タンパク質と培養細胞との相互作用に基づいてCADM1機能を検出する系を確立し、この系に低分子化合物を添加することにより、CADM1機能を阻害する化合物を検索可能なシステムを開発している。このシステムを用いて、がんの侵潤転移を抑制する低分子化合物を検索し、分子標的医薬品として開発することについて関心を有する企業と共同研究を進めたい。なお、CADM1遺伝子欠損マウスは精子形成障害による雄性不妊を認めるが、正常に出生、発育し、腫瘍臓器の機能不全などは認めない。
●研究者
教授 村上 善則
医科学研究所 癌・細胞増殖部門
助教 櫻井 美佳
医科学研究所 癌・細胞増殖部門
●画像



成人T細胞性白血病 (RDP)におけるCADM1遺伝子の特異的発現
RT-PCRにより、正常上皮 細胞と ATL ではCADM1 mRNA の発現が認められるが、他の白血病や正常リンパ球では全く発現が認められない。特定の高転移性腫瘍でも、CADM1の特異的高発現が認められる。
(C) 村上 善則

細胞伸展アッセイによるCADM1分子経路阻害剤の検索
CADM1細胞外断片を固相化したガラス上にCADM1発現細胞を培養し、その伸展の有無によりCADM1活性を評価する実験系。
(C) 村上 善則
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上記内容は、各研究者へのインタビューをもとに東京大学 産学連携本部で骨子をまとめたものです。
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