金属を用いないトリプトファン選択的タンパク質修飾反応
生長 幸之助大学院薬学系研究科 薬科学専攻
がんやアルツハイマー病などの難治性疾患にも有効な医薬品の開発が望まれるさなか、ペプチド製剤やタンパク質製剤は魅力有る医薬群として注目を集めており、「化学修飾型タンパク質製剤」が次世代型医薬群として有望視されている。 しかし、タンパク質の化学修飾法はその機能向上や人工機能付与を行なえる方法論だが、立体構造への影響を最小限にしつつ、高い化学選択性をもってそれを行うことは従来困難だった。 この研究室では、独自開発した「安定有機ラジカル」を用いることにより、生物活性ペプチド・酵素・抗体などに含まれるトリプトファン残基に対し、多彩な機能性小分子を結合させ、均質性の高い修飾体を得る方法を開発した。水中・室温・ほぼ中性条件・短時間で実施でき、試薬を混ぜるだけの簡便な操作で行えるため、合成化学が専門でない科学者でも実施可能な、実用性の高い手法である。
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金属を用いないトリプトファン選択的タンパク質修飾反応
生長 幸之助大学院薬学系研究科 薬科学専攻
がんやアルツハイマー病などの難治性疾患にも有効な医薬品の開発が望まれるさなか、ペプチド製剤やタンパク質製剤は魅力有る医薬群として注目を集めており、「化学修飾型タンパク質製剤」が次世代型医薬群として有望視されている。 しかし、タンパク質の化学修飾法はその機能向上や人工機能付与を行なえる方法論だが、立体構造への影響を最小限にしつつ、高い化学選択性をもってそれを行うことは従来困難だった。 この研究室では、独自開発した「安定有機ラジカル」を用いることにより、生物活性ペプチド・酵素・抗体などに含まれるトリプトファン残基に対し、多彩な機能性小分子を結合させ、均質性の高い修飾体を得る方法を開発した。水中・室温・ほぼ中性条件・短時間で実施でき、試薬を混ぜるだけの簡便な操作で行えるため、合成化学が専門でない科学者でも実施可能な、実用性の高い手法である。
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