地下深部の温度構造、地表面温度環境の変動の解明
カテゴリー
- 環境・エネルギー
- 大気・海洋
SDGs
研究内容
地下の温度構造は、地震・火山活動、地殻変動などの諸現象の解明や、石油・ガス、メタンハイドレート、地熱などの資源開発において、欠かせない情報である。地下深部の温度は直接測定できないため、地表面で観測される熱流量(地下から流出する熱の量)に基づいて推定することが必要である。
この研究室では、主に海域における熱流量測定を行っており、水深7,000mに至る深海底で熱流量を測定する機器や、得られたデータを解析する手法の開発研究を進めてきた。さらに、その測定結果や他の地球物理データを用いて、日本列島などのプレート沈み込み帯の地下温度構造を推定している。
海域における熱流量測定の模式図
複数の温度センサーを備えたプローブを海底
堆積物に突き刺して測定を行う。
© 山野 誠
陸上孔井で測定された温度分布の例
地表面温度の長期的な上昇によって生じた温度
分布の曲がりが認められる。
© 山野 誠
想定される応用
一方、陸上の孔井内で温度分布を精密に測定することで、地下浅部における熱の移動を解析し、過去の地表面温度変動を復元する研究も行っている。これにより、地球温暖化やヒートアイランド現象、土地利用改変による温度環境変化などについて、情報を得ることができる。
連携への希望
このような測定技術・解析手法の応用、より高度な技術・手法の開発についての共同研究を希望している。
公開日 / 更新日
- 2021年12月22日
識別番号
- No. 00125-01