気候変動に伴う水リスク推計と適応策
沖 大幹大学院工学系研究科 社会基盤学専攻
気候変動に伴いグローバルな水循環が変化し、これまでにない風水害に見舞われるリスクの増大が懸念され、主に長期投資家などから、多様な観点からの水リスク開示が企業に要求される様になっています。我々の研究グループは気候変動が水リスクに及ぼす影響の研究において世界を先導していて、こうした社会の要求に的確に応えられる水リスク指標を最新の水循環・水資源モデルを用いて推計するシステム構築を進めています。ダム貯留や放流、灌漑や都市用水の取水といった人げ活動が及ぼす影響も的確に考慮した上での水需給バランスの推計や水リスク指標の構築で実績をあげていて、水の環境影響指標であるウォーターフットプリントのISO化にも貢献してきました。近年では、グローバルモデルが、地域スケールでも十分実用になるほどにシミュレーション精度も向上し、洪水リスクの実時間推計システムとしても実装されています。 CSRというよりはビジネス投資の拡大や事業継続、IR対策として水リスク研究に関心のある企業の皆様、あるいは、事業として健全な水循環の構築に貢献しようという企業の皆様方のコンタクトをお待ちしております。