東京大学産学連携プロポーザル

田中 創准教授
大学院総合文化研究科 地域文化研究専攻

SDGs

連携提案

地中海に覇を唱えた古代ローマ帝国の歴史を研究しているが、なかでも帝国がキリスト教化し、外民族の侵入と対応に苦慮した帝政後期(初期ビザンツとも呼ばれる)を対象としている。主に扱っているのは古典ギリシア語、ラテン語で書かれた古典と法史料、教父著作といった文献史料である。現在は、ギリシア修辞学の教師として活躍したリバニオスという人物の作品分析を通じて、彼が活躍したシリアおよびその周辺地域(現在のトルコ共和国をはじめとした東地中海世界)に残したローマ帝国の文化的・社会的影響を主に調査している。
地中海世界における歴史的風土、史料テキストについての情報提供はもちろんのこと、ギリシア古典やローマ法、修辞学教育といった古代の文化的遺産の継承と受容過程を歴史的に分析していることから、文化が時間的・空間的に伝播される上でどのような変質を蒙ったのか(例えば、歴史がどのようにして「作られて」いくかなど)についても情報を提供することが可能である。

リバニオス/田中創訳『書簡集1』(京都大学学術出版会、2013年)
© 京都大学学術出版会

アンティオキア(現トルコ、アンタキヤ)の遺構調査時に撮影
© 田中創

関連情報

連携への希望

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