SDGs
連携提案
当経済史講座では、経済発展と伝統産業について歴史研究を行っている。
日本の経済発展の要因として、大企業の形成に結実する近代産業部門のみならず、伝統的・在来的な要素を有する産業部門の独自な発展があったことが、近年の研究の進展によって明らかにされつつある。またこれら伝統・在来産業は、現代の高度消費社会において、新たな価値が見出される産業でもある。当研究室では、織物業、醸造業といった、典型的な在来産業の発展過程について、地域経済や個別の企業経営の実態に即し、かつ国際比較の観点も加味して検討を重ねてきた。そこで蓄積されてきた歴史的なデータや、培われた資料分析のノウハウをもとに、自治体の産業調査や地域活性化への取り組み、企業記録の保存や活用のための、共同研究・作業を行う用意がある。また、テーマに関する各種催しについて、企画、資料提供等も可能である。
著書『日本における在来的経済発展と織物業』名古屋大学出版会、1998年。
© 谷本雅之
編著The Role of Tradition in Japan's Industrialization: Another Path to Industrialization(Oxford University Press, 2006)
© 谷本雅之
編著(R.B.Wongカリフォルニア大学教授と共編)
Public Goods Provision in the Early Modern Economy (University of California Press, 2019)