住谷 昌彦准教授
医学部
SDGs
連携提案
専門分野は疼痛管理学であり、神経リハビリテーションを研究テーマとする。がん性疼痛や失われた手足に感じる痛み「幻肢痛」の緩和、筋骨格系変性や非特異的腰痛の予防・治療など、認知神経科学,薬物療法,神経障害性疼痛,認知神経ロボティクスを通して、痛みを感じる神経メカニズムの解明とその緩和技術の開発を行っている。このような研究の実装、あるいは関連技術の共同開発に関心のある企業との連携を希望する。
事業化プロポーザル
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筋骨格系変性の予防・治療のための在宅(遠隔)フィットネス・モニタリング&ティーチングシステム介護が必要になる原因のうち筋骨格系障害が約25%である。要介護状態を予防・改善するためには、高齢者だけでなく、50歳代以降の中壮年期からの運動習慣の確立が重要である。 この研究室では、自宅で運動・体操を行い、その運動内容を病院に居る医師や理学療法士が評価し、個々の使用者に応じた運動・体操を指導できる在宅(遠隔)フィトネス・モニタリング&ティーチングシステムを開発した。 使用者の体格に合わせた運動指導ポリゴン(3次元ヒト型モデル・図赤)を、使用者のポリゴン(図・灰色)とともにモニターに並列させることによって、運動指導ポリゴンと使用者が実際に行っている運動内容がどれくらいずれているかを前方だけでなく側面からも視認し警告を提示できる。 運動指導ポリゴンは、医師や理学療法士が自分の身体を運動させることによって簡単に作成可能であり、3次元CGを描画する技能は不要である。さらに、各関節毎に容易に運動内容の修正が可能である。 病院から使用者自宅のPCを遠隔操作する通信機能を装備し、使用者が高齢等によりPC操作ができなくても本機器を使用できる環境を整備している。
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がん性疼痛に対する遺伝子多型に応じたオーダーメイド鎮痛と新規鎮痛薬創薬分子の探索がんの臓器への浸潤による痛みやがん治療に伴う痛みを「がん性疼痛」と呼ぶ。がん性疼痛には様々な病態があるが、いずれの病態に対してもオピオイド鎮痛薬は有用性の高い鎮痛薬である。しかし、オピオイド鎮痛薬には様々な副作用があるだけでなく、十分な鎮痛に必要な用量が患者毎に大きく異なる。 この研究室は、がん性疼痛患者の遺伝子多型調査を行い、オピオイド鎮痛薬の必要量を規定するオーダーメイド鎮痛の基盤を研究している。さらに、オピオイド鎮痛薬に抵抗性を示す病態と関連した遺伝子多型の調査から新規鎮痛薬の開発に繋がる分子の探索を行っている。