生体・食品の高品位長期保存を対象とした凍結・凍結乾燥に関する研究
カテゴリー
- 農林水産・食品
SDGs
研究内容
生体や食品を必要に応じて利用するためには需要と供給のバランスをとるため、貯蔵することが不可欠であり、そのための高品位な凍結・凍結乾燥技術は実用的に非常に重要なものである。生体や食品は、水分を多く含み、常温で劣化し易い性質を持つことから、その保存には水の凝固(凍結)やガラス化といった相の変化や、分子運動の程度(活性)を測定・制御することが重要である。
凍結に関しては、冷却速度や生体内の溶質濃度を考慮した細胞内外の凍結現象の解析や、氷結晶の粗大化を抑止したり監視する技術の開発を行ってきた。また、特に医療用生体の乾燥保存を目的として、生体内の水分子の運動の緩和現象を測定する手法を開発し、結合水の定量測定をすることで水分子のダイナミクスが保護効果に及ばす影響を調べている。現在は、養殖用魚卵の保存、医療用検体やプロテインチップの乾燥保存に取り組んでいる(詳細については、下記研究室HPを参照のこと)。
「-90℃/minで急速凍結したSp2細胞」
(左:300mOsmol-10%DMSO(細胞内凍結)、右:0.3Mトレハロース)
© 白樫 了
連携への希望
以上の内容について、企業からの相談に応じる。
関連情報
公開日 / 更新日
- 2021年11月16日
識別番号
- No. 00003-02