折紙を用いたポータブル建築空間
カテゴリー
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SDGs
研究内容
折紙の折り畳みを応用した,ポータブルでアダプティブに変形する建築デザインの提案を行っている。折紙の建築スケールでの実現において重要な問題点の一つに,紙で作ると一見動くように見えても,厚みのあるパネルと回転ヒンジで実現すると,機構が成立せず,パネルに歪みが発生し致命的になる,という問題がある。この問題を厳密に考え,拘束された機構を解く「剛体折紙」の研究を行っている。折りによる拘束が特異となるようなパターンを探索することで連続的な変形メカニズムを保証したり,全体変形を脚部位置のみでコントロールするための,計算機を用いたインタラクティブなデザインおよびシミュレーション技術を開発している。(Rigid Origami Simulator,Freeform Origami,http://www.tsg.ne.jp/TT/software/で公開)
一自由度の剛体折紙
四角形パネルで機構を作ると,普通は過拘束の動かない構造となるが,幾何条件を解くと拘束が冗長となり,連続変形可能となる。厚みのあるパネルと回転ヒンジによる実現が可能。
© 舘 知宏
アダプティブな剛体折紙
三角形パネルを用いることで,多自由度の展開構造物を作り,その形状を用途に合わせて変化させる。脚部位置の移動による全体形状の変化や,負圧空気膜構造による剛性の変化などの提案をしている。
© 舘 知宏,増渕 基,岩元真明
連携への希望
世界初の剛体折紙の建築スケールでの実現を目指し,軽量構造物や空間構造物の施工の技術を持つ企業・研究所・団体との共同研究を期待する。
公開日 / 更新日
- 2021年11月25日
識別番号
- No. 00058-01