土地取引情報と計量経済学を用いた不動産価格の推定
カテゴリー
- 経済・経営・政策・法律
- 土木・建築
SDGs
研究内容
一軒のマンションが売りに出された。このマンションの適切な価格付けはどのようになされるべきだろうか。多くの場合、価格の推定は近隣の類似物件から類推する形で行われている。しかしながら、近隣で同じような物件が取引されてないケースもあり得る。また、同じ地域の物件であっても、例えば学校の学区が異なるといったような様々な要因が不動産価格を決定することが知られている。
川口研究室では国土交通省の整備する土地総合情報システム上に公開されている不動産価格と計量経済学の知見を活かし、福島第一原子力発電所の事故によって発生した放射能汚染が土地価格にどのような影響を与えたかの推定を行った。推定の結果は放射能汚染が土地価格を引き下げる効果があるもののその効果は時間とともに薄らいでいくことを示すものであった。
放射能汚染レベルごとの土地価格の時系列
© 川口大司 行武憲史
想定される応用
この手法を用いれば、近隣に取引物件が必ずしもないような状況でも、各不動産の属性よりその不動産の取引価格を予測することができる。
連携への希望
このような分析に興味を持つ政府機関・地方自治体・民間企業との共同研究に関心がある。
公開日 / 更新日
- 2021年12月22日
識別番号
- No. 00148-01