東京大学産学連携プロポーザル

がん等の次世代疾患治療法を志向した染色体タンパク質(ヒストン)修飾化学触媒システム

カテゴリー

  • バイオテクノロジー
  • 医学・薬学

SDGs

研究内容

がん治療薬・診断薬には多くの研究リソースが投入されているが、がんの発症・進行メカニズムが複雑多様化している現状をみると、新規がん治療薬・診断薬の開発の重要性が益々重要である。
当研究室では、触媒化学の高度な知識とノウハウを結集し、生体への人工触媒反応の介入による新しい疾患治療パラダイム「触媒医療」の実現を目指している。
例えば、酵素による染色体タンパク質(ヒストン)のアシル化修飾は遺伝子の転写を促進するが、一部のがん細胞では酵素の機能が低下し、がん抑制遺伝子などの転写が抑制されていることが知られている。そこで我々は、化学修飾によってエピジェネティクスを制御する二種類の化学触媒システムを開発した。

ヒストンをアシル化修飾する化学触媒システムの概要
© 金井求

想定される応用

我々が開発を進めるこのような人工触媒分子群が実際の細胞で応用可能になれば、天然のヒストンアシル化酵素の機能を代替、さらには凌駕する可能性を秘めており、がん治療薬・診断薬に「触媒医療」という次世代の概念を吹き込むと考えている。また、本技術は化学修飾を介した生命現象を理解するための研究ツールとしても有用である。

連携への希望

これらの応用に関心を持つ企業等との共同研究を希望している。

公開日 / 更新日

  • 2021年12月24日

識別番号

  • No. 00221-01

カテゴリー

  • バイオテクノロジー
  • 医学・薬学

SDGs

公開日 / 更新日

  • 2021年12月24日

識別番号

  • No. 00221-01