トポロジーの概念に基づく光や音波、機械振動の制御
カテゴリー
- 素材
- 機械
- エレクトロニクス
- 土木・建築
- 基礎科学
SDGs
研究内容
物性科学の分野では電子のバンド構造のトポロジカルな性質(バンドトポロジー)が新たな物質相の発現に重要な役割を担っており、その新たな物質相を活用した様々な魅力的応用が議論されている。このバンドトポロジーの概念を、光や音波、弾性波に適用することで、光や音波の新たな制御技術や応用の可能性が拓かれる。
本研究室では、トポロジーの概念を活用した波動の制御をトポロジカル波動工学とよび、その物理の探求と応用の可能性を探索している。これまでに、フォトニック結晶のバンドトポロジーを制御することで急峻な曲げがあっても高効率に伝搬できる導波路やトポロジーの性質を用いた光および弾性波の共振器等を実現してきた。また、このトポロジーの概念は、音波や機械系、構造物の振動などにも応用が可能であり、音響学や構造体の振動制御などの分野でも広く活用できる可能性があり、その展開を模索している。
トポロジカルナノ共振器レーザ
構造のSEM写真(上)と共振器モード分布(計算)(下)
© 岩本研究室
バンドトポロジー制御による弾性波共振器
構造(左)と変位分布(計算)(右)
© 岩本研究室
連携への希望
新たな物理概念の立脚した波動・振動の制御とその応用に興味のある企業・団体からの技術相談(共同研究を含む)を大いに歓迎する。
関連情報
発表済み文献:
I. Kim et al., Appl. Phys. Express 11, 017201 (2018).
Y. Ota et al., Commun. Phys. 1, 86 (2018).
公開日 / 更新日
- 2021年12月24日
識別番号
- No. 00224-02