東京大学産学連携プロポーザル

生体内部流の現象を応用した振動流による熱・物質輸送促進に関する研究

カテゴリー

  • バイオテクノロジー
  • 医学・薬学
  • 農林水産・食品
  • 環境・エネルギー
  • 機械
  • エレクトロニクス
  • 航空・宇宙

SDGs

研究内容

この研究室では、ジェットエンジン、ターボ機械等の機器内部流れに加えて、生体の内部流れに関する研究を行なっている。流れ解析のための各種実験装置を備えるとともに、充実した計算機環境を利用した数値流体解析が可能で、多くの研究実績を有している。
鳥類の肺気道内の流れは、動脈血と対向した一方向流れとなっており、ガス交換の効率は非常に高い。この点に注目して、肺気道流れのモデル化と実験的な解析を行うことにより、振動流から一方向流れが発生するメカニズムを解明した。更にこの原理を応用し、従来のヒートパイプより効率的な熱輸送デバイスが実現可能であることを見出している。これは、LSI素子の小型冷却デバイスや医療機器等への応用の可能性が高い知見である。また、昆虫の呼吸にヒントを得たバルブレスポンプの研究も行っており、マイクロデバイスの冷却等への応用を検討している。

鳥類の肺気道と流れの模式図
気道は環状の流路となっており、口腔付近の振動流れに対し、ガス交換部位では一方向流れが重畳している。
© 渡辺 紀徳

振動流における有効熱拡散係数の計測例
3種類の分岐管形状について、一方向流れが発生する場合の有効熱拡散係数をレイノルズ数に対してプロットしている。実線の直管における振動流の理論解に比較し、熱輸送が一方向流れによって飛躍的に増大している。
© 渡辺 紀徳

連携への希望

本研究に興味がある企業等との共同研究の用意がある。

公開日 / 更新日

  • 2021年12月24日

識別番号

  • No. 00233-02

カテゴリー

  • バイオテクノロジー
  • 医学・薬学
  • 農林水産・食品
  • 環境・エネルギー
  • 機械
  • エレクトロニクス
  • 航空・宇宙

SDGs

公開日 / 更新日

  • 2021年12月24日

識別番号

  • No. 00233-02