SDGs
連携提案
この研究室では、身体運動及び情動の制御、学習・記憶、予測における脳の働きについて、分子・遺伝子レベルから個体(マウス、ラットおよびヒト)における運動・行動レベルまで幅広く関連性を持って研究している。
具体的には以下のような研究を行っており、医療、創薬、介護等において研究成果が活用されることを希望している。
1: Split-belt Treadmillを用いた歩行の適応制御機構の解明
2: 予測的姿勢制御における大脳小脳連関の解明
3: 脳梗塞の予防や発症後の機能回復に対する習慣的運動及び抗酸化物質摂取の影響についての基礎研究
4: 不活動あるいはオーバートレーニングによる小脳皮質神経回路の変容についての基礎研究
5: 情動及び心拍の制御における小脳の役割についての基礎研究
6: 種々の病態モデル動物における運動機能障害の解析
7: 脳の健康・ウェルネスを維持・向上させる運動プログラムの開発
げっ歯類用Split-belt treadmillと仮想現実空間(光学的流動呈示)システム
SCA3Tgマウスにおける小脳萎縮およびポリグルタミン凝集体の沈着
A, C, E: 正常野生型(wild-type)マウス (生後80日)、 B, D, F: SCA3Tgマウス (生後80日)。A, B: 脳全体の画像、C, D: 伸長ポリグルタミンを特異的に認識するモノクローナル抗体(1C2抗体)を用いた免疫組織化学染色およびニッスル染色した小脳の矢状断切片. E, F: カルビンジン(calbindin) (赤) およびtruncated Ataxin-3に付加したヘマグルチニン(hemagglutinin)タグ抗体(緑)により二重免疫染色した小脳組織像.
© Yamaura H, Hirai H, Yanagihara D: Postural dysfunction in a transgenic mouse model of spinocerebellar ataxia type 3. Neuroscience 243: 126-135, 2013.
歩行の適応制御に関わる脊髄-小脳機能ループ
ラットの姿勢制御におけるモデル予測制御の数理モデルを用いた解析及び実験系
© Konosu, A., Funato, T., Matsuki, Y., Fujita, A., Sakai, R., Yanagihara, D.: A model of predictive postural control against floor tilting in rats. Frontiers in Systems Neuroscience 15, 785366 (2021).