石原 孟教授
大学院工学系研究科 社会基盤学専攻
SDGs
連携提案
専門は風工学、風力エネルギー利用学であり、社会基盤施設の動的解析と信頼性設計,風災害の被害予測とリスクマネジメント,局所風況と風力発電出力のリアルタイム予測,洋上風力発電システムの開発,風と構造物の相互作用の数値シミュレーションなどを研究テーマとしている。風力発電出力の予測や高精度な風況予測技術、土木構造物の耐風設計支援技術など、研究の応用・実用化に関心のある企業・地方自治体等との連携を希望する。
事業化プロポーザル
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高精度風況予測に基づく風力発電出力予測システムの開発この研究室では、日本のあらゆる地点での風速・風向を高精度に予測できる3次元風況予測モデルを開発・実用化した。天気予報技術と局所風況予測技術を融合した新しい予測手法を開発した結果、分解能10m、予測誤差数%で予測可能となり、従来手法に比べ分解能は数百分の1、誤差は1/3以下の高精度な予測が可能となった。この成果は、社会基盤構造物の耐風安全性の評価や近年急速に拡大する風力エネルギーの効率的利用など幅広く応用できる。その一つの応用として、大規模なウィンドファームを対象にリアルタイムで風力発電出力を予測するシステムの開発を行った。風の変動によって出力が大きく変動する風力発電は、電力系統との連系が増加すると、周波数変動など系統全体の安定性に影響を与える恐れがある。高品質な電力の供給を維持し、更なる風力発電を導入するには、まず風力発電出力の変動の予測が重要であり、そのための予測システムの開発を行った。
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土木構造物の空力特性と耐風安全性の評価手法に関する研究耐風工学を専門とするこの研究室では、様々な断面形状を持つ構造物の空力特性を高精度で評価できる手法を開発した。この研究成果を用いて、近年発生した風力発電用風車の倒壊事故の原因究明を行い、日本固有の気象条件を考慮した風車支持物構造設計指針を策定した。さらに長大橋や鉄塔など巨大構造物の空力特性評価を行い、特に最近では、注目を集めている洋上風力発電用の浮体式風車システムの設計を行うなど数々の実績を有している。また、この研究室では幅16mの国内最大級の全径間風洞設備を有しており、大規模な模型実験が可能である。また100CPUを越す並列計算機を保有し、それを利用した大規模数値流体解析や流体と構造物の連成振動予測も可能である。