細胞サイズのソフト・マイクロリアクターの製造方法
豊田 太郎大学院総合文化研究科 広域科学専攻
本研究で提供するソフト・マイクロリアクターは、脂質で構成される袋状の有機構造体であり、半透膜の性質を有する。それ自身で融合や分裂も可能であり、内部には高分子、タンパク質などの生体分子、細胞由来微粒子、金属微粒子などを内包できる。製造方法の特徴は、内包する溶液(分散液)の比重を増し、それを分散させた油中水滴エマルションを調製後、水溶液上に重層して遠心分離する点である。他の製造方法と比べて、卓上遠心分離機しか用いない簡便さで、内包したい物質を高い濃度(数密度)で内包できることが利点である。