協同組合や非営利組織における組織や事業の方向性確立に関する支援
萬木 孝雄大学院農学生命科学研究科 農業・資源経済学専攻
伝統的な協同組合(農業協同組合や消費生活協同組合など)や年数を経た非営利組織においては、メンバーによる無関心や組織離れが進行している例が見られます。その理由としましては、組織が提供するサービスや商品の魅力が薄れたり、あるいは組織における方針の策定や意思決定が、若い世代のメンバーが期待するものと異なっていることなどが考えられます。これらの非営利組織は元来、市場競争における弱者が連帯して問題を軽減化するために結成されたはずですが、組織の内外で競争原理自体を避けてしまって、自らの競争力を失っている場合があります。また人事の硬直化などから、若い世代に権限を委譲して新しい考えを導入することを困難にしている可能性も考えられます。 この研究室では、積極的な情報公開やメンバー参加型の運営などを手掛かりとしまして、非営利組織の再活性化を研究しています。