竹村 彰夫教授
大学院農学生命科学研究科 生物材料科学専攻
SDGs
連携提案
接着の技術は紀元前のエジプトから利用されている。しかしその現象は未だに科学的に解明されていない。物をくっつけることはできても、そのメカニズムが分かっていない。
この研究室では、走査型プローブ顕微鏡や二次元相関分光法といった新しい分析手法を用いて、接着剤の表面や界面の、ナノレベルの特性や化学構造を明らかにしてきた。また、接着剤の木材への浸透性を数値化しそこから導かれる接着特性を推定する方法を構築している。これらの技術をキチン複合材料等の生物素材の解析にも応用している。
現在、以下のような研究課題に取り組んでおり、研究成果の応用・実用化に関心のある企業との連携が可能である。
1. 粘接着剤の相溶性に関する研究
2. 天然及び合成高分子のブレンド科学
3. 新規粘着剤の開発と原子間力顕微鏡を用いた粘着特性の解析
4. 非ホルムアルデヒド系木材接着剤の開発と接着特性の解析
5. 接着剤の木材への浸透性の数値化
6. 表面、界面のレオロジー
7. 木質系液化物から調製される新規材料
8. タンパク質から調製される接着剤の開発
事業化プロポーザル
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キチンを基材とした光学異方性を有するフィルムの商品化研究天然高分子であるキチンを加水分解することにより、液晶性を有する微結晶キチンサスペンジョンが得られる。このサスペンジョンをアクリル酸系モノマーと混合後、せん断力を適用したり、磁場中におくことにより、その混合サスペンジョンを配向させることができる。そして、配向を保持した状態でモノマーを高分子化すれば、高度の配向性を保ったフィルムの合成が可能である。
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キトサンを基材とした生分解性を備えた高吸水性ポリマーの商品化研究天然高分子であるキトサンにアクリル酸モノマーをUV照射下でグラフト重合して、生分解性を備えた吸水性ポリマーを得る技術を開発した。