酒井 邦嘉教授
大学院総合文化研究科 広域科学専攻
SDGs
連携提案
専門分野は言語脳科学、脳計科学であり、人間を対象とする脳機能の解析、言語を中心とした高次脳機能のメカニズムの解析などの研究に取り組んでいる。
言語教育や言語コミュニケーション技術開発への応用に関心のある企業との連携を希望する。
事業化プロポーザル
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人間と「会話」するロボットの開発次世代ロボティクスでは、自然言語による人間とのコミュニケーション・インターフェースが求められている。人間の脳は、コミュニケーションのための入出力デバイスだけでなく、文法処理や意味処理を含む思考言語のシステムを備えており、その深い理解が上記コミュニケーション・インターフェースの開発に必須である。 当研究室では、文章理解や音声・手話認識などの脳内機構について研究しており、人間と「会話」するロボットの開発について研究指導が可能である。
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脳機能の高精度な計測機器の開発当研究室では fMRI(機能的磁気共鳴映像法)や MEG(脳磁図)、NIRS(近赤外スペクトロスコピー)などの安全なイメージング技術を用いて、人間を対象とした脳機能解析を進めている。 今後、脳活動のより一層高精度な計測のため、無侵襲的で高い分解能を持つ機器の開発が必要であるため、新たな生体内計測技術の実現を希望している。
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脳科学に基づくテーラーメイド教育およびテーラーメイド医療当研究室ではfMRI(機能的磁気共鳴映像法)などの最先端の手法を用いた脳研究を進めており、世界に先駆けて英語力等の個人差の要因を特定することに成功している。最適な教育方法を選択するためには、各学習者の到達度を脳の働きとして客観的かつ直接的に評価することが役立つと考えられ、このようなテーラーメイドの教育評価法を開発・確立したい。また、医療分野での言語障害等においても、同様なテーラーメイドのリハビリ・プログラムと機能改善の評価法が有用である。 一方、電子書籍や電子教科書(電子黒板)、電子カルテ等の導入によって、教育環境や医療現場は大きく変わろうとしている。しかし、従来の「紙の本」や「紙のカルテ」には、電子化した時に失われる情報や記憶の手がかりが存在する【『脳を創る読書-なぜ「紙の本」が人にとって必要なのか』(実業之日本社)参照】。従って、そうした媒体の違いによる脳の情報受容について、正しく評価することが求められている。 そこで、当研究室における基礎的な脳研究を通じて、テーラーメイドの評価法について研究指導が可能と考えるので、興味を持たれる研究者・技術者との共同研究を希望する。