山口 泰教授
大学院総合文化研究科 広域科学専攻
SDGs
連携提案
本研究室では、人間の視覚の性質を解明するとともに、その性質に絡んだ画像情報や形状情報の計算機処理手法について研究している。
主なものとしては、
視覚復号型暗号やハイブリッド画像などの人間の視覚特性を利用した映像処理技術、
静止画像やビデオ映像の自動修復や画像補完、
人間の理解に即した3次元空間情報の表示技術、
画像処理・生成用ニューラルネットワークの解析・編集技術
などが挙げられる。
研究成果の応用・実用化に関心のある企業との連携を希望する。
事業化プロポーザル
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ビデオなどの動画像の補完・修正技術ビデオなどの動画像を対象として、与えられた動画像の不要部分を除去したり、欠損部分を修正したりする技術を開発している。従来方法では、背景に打ち寄せる波や風で揺れる枝やカーテンなどがあると、うまく処理できなかった。このような複雑なシーンにおいても、適切な画像補完を実現することが可能である。
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3次元形状データに基づく線画の生成手法コンピュータグラフィクス技術の発展によって、3次元形状データから現実的な陰影画像を高速に生成できるようになった。一方で、機械製品のマニュアルや彫刻などの美術品の修復にあたっては、陰影画ではなく線画が利用されることが多いが、適切な線画を自動的に生成することは非常に困難である。この研究室では,ポリゴンデータから線画を描く手法を開発した。
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顔写真から年齢を推定しより好ましい印象に変える技術の応用この研究室では、顔写真の顔の形状や肌の質感などから見た目の年齢を推定することを可能とした。さらに好まれる顔の好まれる原因となる微妙な要素を抽出することにより、基本的な顔の造作・構成を変えることなくその年齢でより人に好まれる顔になるよう写真を加工する技術を開発した。
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絵を見る条件により全く異なる2枚の絵に見える技術の応用開発この研究室では、人間の視覚系の特徴を利用した画像処理や画像生成の技術を研究している。1枚の画像を異なる距離で見たとき、あるいは拡大/縮小して見たとき、全く異なる画像が見える二重画像技術を開発した。
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写真等の画像情報の視覚的な暗号化従来よく知られている2値情報の暗号化ではなく、写真などを対象とした画像情報の視覚的な暗号処理を開発済みである。例えば、2枚のOHPシート画像を重ねると全く異なった画像を浮き出させることなどが可能である。(「少女」の画像と「花」の画像を重ねて「猫」の画像を得る等。)