コンピュテーショナル・オリガミのファブリケーション応用
舘 知宏大学院総合文化研究科 広域科学専攻
折紙は紙を折ることで様々な形を作る伝統的な遊び・創作活動であるが,近年では学際的な研究分野としても国際的な広まりを見せている。本研究室では,折紙をファブリケーションや物理ベースデザインへ応用するために,コンピュテーショナルなアプローチで折紙の数理と図学に関する研究を行っている。 建築空間や人が日常的に体験するものを作るためには,使う人によってそれぞれ異なる要求また空間的に異なる条件を加味した一つ一つ異なるデザインをする事が望ましい。このようなものづくりでは,効率的に一つ一つ異なる形を作る技術が求められる。ここで折紙を,金属や複合材シートにレーザー加工など二次元CNC加工で折り目を施し,折りによって成形するという成形技術として応用できる。本研究室では,任意三次元形状を折りパターンへと展開し,それを折ることで元の形状を得られるソフトウェアシステム「オリガマイザー」を開発している(http://www.tsg.ne.jp/TT/softwareにて無償公開)。また,折り線を曲線とすることで,複雑な形状を作る「曲線折り」の研究も行っている。