都市農家の再評価とその存続に向けたコンサルティング
安藤 光義大学院農学生命科学研究科 農業・資源経済学専攻
この研究室では、農地転用の性格の変化、これまでの計画的な農地転用への取り組みや政策の限界を指摘し、今後の農地転用のあり方にとどまらず、まちづくり・むらづくりを射程に入れた土地利用をめぐる問題提起を行う研究を行っている。 近年、都市農家・都市農業に対する評価は大きく変化し、残地としての都市農地という考え方を見直す必要が出てきている。これまで都市農地が存続してきたのは私的経済主体としての都市農家の行動原理に基づくものであったが、その存在は安定したものではなく、都市に残された貴重な農地の公有地化も難しくなっている。現在の矛盾の根本的な解決は困難であることを前提に、市民のニーズに応えられるような実現可能な制度改革を提起しつつ、農的な土地利用を拡大して都市の修復を行いながら、最終的にそれをゾーニングに反映させていく取組が必要であると考えている。