自由表面流のシミュレーション
姫野 武洋大学院工学系研究科 航空宇宙工学専攻
この研究室では、ロケットエンジンやジェットエンジン内部における熱流動現象の研究に関連し、様々な加速度環境における液面の動きを予測する自由表面流シミュレーションプログラムを開発している。このプログラムは、液体ロケットに搭載されるタンク内部の燃料液体挙動を予測するために新たに開発されたもので、重力と表面張力を考慮したアルゴリズム:CIP-LSMに基づいている。本手法は、スロッシングや砕波現象など、動的加速度環境における液面挙動の予測(図1)に有効なだけでなく、微小重力環境など、表面張力と濡れ性が卓越する自由表面流の予測 (図2)にも有効であり、数値解と実験結果の比較により妥当性を確認している。