熱水噴出域固有生物の環境適応機構の解明と生息環境測定技術の開発
井上 広滋大気海洋研究所 海洋生命システム研究系海洋生命科学部門
深海の熱水噴出域には、化学合成生物がつくる有機物に依存する生物群集が存在する。これらの生物が栄養を得るためには、熱水の近くに生息する必要があるが、熱水には硫化水素等の有害物質が高濃度に含まれている。 この研究室では、熱水噴出域固有生物が硫化水素等の有害物質をどのように無毒化しているのかを解明しようとしている。その際、1000m以深の生息現場の硫化物濃度や温度、pH等を測定する技術や、生物の行動を記録する技術が必要である。