野原 慎司大学院経済学研究科 経済専攻
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研究会
講演
・資本主義のヴィジョン・限界・未来 これまで、アダム・スミスという経済学の創始者の研究を手掛かりに、資本主義とは何か、市場とは何かということを考えてきた。アダム・スミスは『国富論』という著作において経済学を大成したことで知られているが、彼の市場経済についてのヴィジョンは、現在においても基本的に引き継がれている。スミスはまた市場経済の限界を捉えた人でもあった。さらに、彼が考案した市場メカニズムに基づく経済理論もまた、現代の経済理解に大きく寄与している。スミスのみならず、広く経済学の歴史(経済学史)の知見に基づいて、市場経済とは何かを捉えるのが研究テーマである。 資本主義とは何か、その限界や未来は何かについて、スミスに即してのみならず、現代の研究を踏まえた上で、最新の知見を提供できる。また、市場経済とは何か、市場メカニズムはいかなる働きをしているのか、こういった現代社会の根本原理について大枠で捉え、知見を提供できる。 ・経済がどう道徳に基づいているか 経済は、倫理や道徳と無縁なわけではない。実は、経済には特有の倫理・道徳が働いている。これまでの経済学の歴史の中で培われた知見は、現代にも極めて有効であるが、必ずしも共有されている訳ではない。スミスら過去の経済学者の研究を踏まえ、さらに、最新の経済の道徳的基礎の研究を踏まえ、経済の基礎にある倫理・道徳について解説したり、知見を提供したりできる。 ・アダム・スミスに関する知見提供・解説 アダム・スミスについての知見の提供を行うことができる。伝記的側面、理論的側面、現代的意義の評価など多様な角度からの知見を提供できる。 ・西洋思想家の資料・文献調査 なお、アダム・スミスについては、東京大学所蔵のアダム・スミス文庫の資料調査も行っている。また、西欧で資料調査活動も実施している。そこで、西欧の思想家の文献・資料調査およびその支援も行うことができる。図書館・資料館等の資料調査・収集活動の支援も行うことができる。 ・現代・過去の経済学者についての知見提供・解説 経済学の歴史(経済学史)を専攻する立場から、スミスに限らず、広く現代・過去の経済学者についての知見・解説を行うことができる。 ・日本の社会科学者・経済学者・知識人の資料調査・文献調査・報告書等執筆 これまで、日本の経済学者について、実際に足を運んで文献調査を行なってきた。その成果として『戦後経済学史の群像』という、戦後日本の経済学史家の足跡の研究も行なっている。日本の経済学者・社会科学者・知識人の文献調査、資料調査、報告書等の執筆も行うことができる。図書館・資料館・民間の資料につき、その調査を実施できる。 ・イギリス文化(風刺画など)の知見提供 18世紀の風刺画家のウィリアム・ホゥガースの研究を実施している。そこで、イギリスの風刺画を含めて、文化についての知見を提供することができる。展示会・展覧会等の支援・助言を行うことができる。
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